加藤久仁生監督 祝オスカー受賞

先ほどアカデミー賞短編アニメーション部門の発表があり、見事加藤久仁生監督作「つみきのいえ」がオスカーを獲得しました。日本人初の受賞という事だけでなく、短編アニメーションを制作している人にとって非常に希望を与えてくれる結果だと思います。
本来ここはコラムではないので、主観が入る事は芳しくありませんが、あえて書かせて頂きます。
アカデミー賞を受賞するようなアニメーションと聞くと、短編と言えども多くのベテランスタッフを従えた大規模な作品だろうと考える方もいると思います。
しかし「つみきのいえ」の作業に付きっきりで関わったのは少数で、かつフリーランスのまだ若い20代のスタッフです。
もちろん脚本の方、音楽の方、外部の方、それ以外にも様々な方々、そしてなによりも監督が所属するロボットの尽力無くして完成するはずも無いのですが、若手と言われる加藤監督の更に次の世代が一丸となって監督を支え、毎日夜を徹してコツコツと作り続けた、極めて真摯な努力がこうして数多くの受賞という形で結実したです。ですから、是非監督を支えたスタッフにも盛大な拍手を送ってください。
アカデミー賞を含め映画祭で受賞する事が全てではないかもしれません。ただし、そういった場で上映された「つみきのいえ」が、各地で絶賛された事はまぎれも無い事実です。だからこの快挙を無条件に祝いましょう。
アニメーションには多様な表現があります。「つみきのいえ」以外にも国内外の素晴らしい作品がたくさんあります。物語を楽しむも良し、アニメーションでしか出来ない動きを楽しむも良し、その幅は際限なく広いです。
しかし残念な事にそれらを気軽に楽しむ方法は限られています。ですが、こういった話題から多くの方に興味を持って頂きたいと誰もが望んでいます。幸いにも「つみきのいえ」は販売もされているので、まずきっかけの一つにしてほしいと思います。
本当に加藤久仁生監督、そしてアニメーションスタッフ、ロボットの方々、その他のスタッフの方々おめでとうございました。
画像(C)ROBOT